今年の春先、久しぶりに益子を訪れた日に、
お気に入りの古道具屋さん「時余利」さんへ立ち寄りました。
静けさと古いものが作り上げる
素敵な雰囲気の小さなお店です。
益子にはふらっと出掛けることがあるのですが、
タイミングが合わないことが多く、
久しぶりにお店におじゃますることができました。
店の中には、長い時間を過ごしてきたものたちが、
いつものように静かに並んでいました。
器や古道具、木の箱や小さな置物。
どれも少しずつ表情が違っていて、
見ているだけでも心が躍る空間です。
まるでお店の中を見ていると、
宝探しをしている気分に。
そして今回。
昔から、
いつかいい出会いがあったらわが家に迎えたいな、
というものと出会うことができました。
それが、この大黒様。
仏像や神様の古いものを暮らしの中へ迎えられたらといいよね、と
夫ともう何年も話していました。
今までもいくつか古い神様や仏様を見かけることはあったけれど、
どこか思い描いているものと違ったり、
表情に威厳がありすぎるな〜、と思ったり。
わが家には威風堂々としている様のものよりも、
もっと静かで、素朴で、
暮らしの中にそっと馴染むようなものがいい。
そんな気持ちが、どこかにずっとありました。
そしてお店の棚にひっそりと潜んでいたのが、
この小さな大黒様です。

最初に惹かれたのは、表情でした。

大黒様といえばもっと恰幅がよく、
縁起がいい!という強いエネルギーを感じるものがポピュラーかと思うのですが、
この大黒様はどこかアンニュイで、
ユーモアで親しみのあるお顔立ち。
朴訥としていて、
決して整いすぎていない表情。
(失礼かしら…?)
そして次に惹かれたのは、
少し丸まったような小さな姿。
決して多くの金銀財宝は入らなそうだけど、
大事なものをそっと小さな背中に乗せていて
誰かの幸せを願っているようにも見えます。
誰かが祈りを込めながら、
荒削りだけれど懸命に彫ったのだろうなと思わせる古い木肌。
江戸時代後期くらいのものかもしれない、
と店主さんが話してくれました。

でも、なぜかすごく心に残る存在。
なのに不思議なことに、見た瞬間に、
「ああ、わが家に来てくれる神様は、この方かもしれない」
そんな気持ちになったのです。

今は、わが家のサイドテーブルの上に。

北欧家具にもよく馴染みます。
先日、ふと足を運んだ
銀座のダンスクヌーベルギャラリーさんのサイドボードにも
立派な大黒様が置いてあって。
うちと同じじゃん!と思って嬉しくなりました笑。
石のオブジェは、
同じくかつて字余利さんで購入したもの。
「何か台座のようなものに乗せると雰囲気が出ますよ」と、
店主さんが教えてくださって。
それをヒントに、だったらこの石しかない!と思って
こちらに鎮座しています。
朝ふと目に入ると、少し安心するような、
そんな静かな存在。
古いものとの出会いって、
探して見つけるというより、
向こうからふっと来てくれるものなのかもしれません。
時余利さんのインスタグラムはこちら。
益子に足を運ぶ際は、
宝探しにぜひ立ち寄ってみてください。
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